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高血圧や糖尿病をはじめとする生活習慣病の原因として、問題視されている内臓脂肪。そればかりか、たまった脂肪が「物理的」に内臓を圧迫することで、便秘や頻尿、逆流性食道炎、腰痛といった、さまざまな不具合を引き起こすという。10万部突破のベストセラー『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎新書)の著者?奥田昌子医師が解説する――。

こんな病気も内臓脂肪が原因?

内臓脂肪は意外な病気の原因となっています。よくあるのが便秘や頻尿、逆流性食道炎、腰痛などで、いずれも内臓脂肪が「おなかに付く」ことによるものです。順に見ていきましょう。

口から入った食べものは、胃から小腸、大腸と進むうちに消化液の作用を受けて分解され、栄養を吸収されたのち、残りが体から出て行きます。このとき健康な人であれば、腸まで行ったものが胃に戻ってくることはありませんし、消化管のあちこちによどんで吹きだまりのようになることもありません。整然と、迷うことなく出口に向かって一方通行で進んでいきます。

こんなことができるのは、消化管には逆流を防ぐためのしくみがいくつもあるからです。そのなかで重要なのが蠕動(ぜんどう)運動です。蠕動の蠕は「うごめく」とも読み、ミミズや青虫が筋肉を波のように動かしながら前進する様子をあらわす文字です。人の消化管の壁にも筋肉があって、ミミズの体と同じように動き、中にある食べものを決まった方向に運んでいます。

腸が自由に動けなくなる

下腹部の断面図。向かって左側が腹、右が背中。内臓脂肪が増えると他の臓器を圧迫し、便秘や頻尿が引き起こされる。(図版提供=幻冬舎)

ところが、内臓脂肪が付き過ぎて、臓器と臓器のすきまを固く埋めてしまうと、腸が自由に動くことができません。食べものを消化しながら出口に向かって送り出す機能がさまたげられるため、便秘になったり、無理に食べものを押し込むことでおなかをこわしたりしがちです。

また、女性は下腹部にある子宮や卵巣の周囲に内臓脂肪が付きやすく、これによる便秘が多く見られます。図1の左は女性の体を、おへそを通る線で縦に切って横から見たもので、向かって左がおなか、右が背中です。大腸の中をずっと送られてきた食べものが、いよいよ出口に向かって進もうとして直腸に入る様子を想像してください。下腹部に内臓脂肪が蓄積すると、子宮と直腸を上から圧迫し、直腸の動きが悪くなるのがわかりますか?

図1の右は男性の体です。女性は子宮の下に膀胱(ぼうこう)がありますが、男性は子宮がないので膀胱がもう少し上にあります。40歳を過ぎた男性からよく聞く悩みがこちら。「最近、夜中にトイレに起きるんです。前はそんなことなかったのに。前立腺肥大ってやつですか?」

もちろん、その可能性はあります。前立腺は、男性の膀胱の下にくっつくように存在する、クルミくらいの大きさの臓器で、尿が流れる管が前立腺をつらぬくように通っています。そのため前立腺が腫れると尿の通り道が押しつぶされて、尿の出が悪くなる、出してもすっきりしない、頻繁にトイレに行きたくなるなどの症状があらわれます。

しかし、この前立腺肥大、有名な割に発症率はそれほど高くありません。前立腺肥大ではっきりした症状が出るのは50~65歳の男性の約15パーセント、65~80歳の約25パーセントとされています。そのため、トイレに何度も起きることを気にして病院を受診しても、前立腺肥大というほどではありませんよ、と言われて帰されてしまう人が多いのです。

こういう人は内臓脂肪がたまっていないか考えてください。内臓脂肪がぎっしり付いて膀胱を上から圧迫すると、尿をしっかりためられなくなって夜中にトイレに行くはめになります。また、膀胱が押されて尿の通り道がつぶれれば尿の出が悪くなり、前立腺肥大とよく似た症状があらわれます。もちろん内臓脂肪は男性の便秘の原因にもなります。

胃が脂肪に押されて逆流性食道炎に

いったん胃に入った食べものが、胃酸と一緒に食道に戻りかけるのが逆流性食道炎です。食後しばらくして胃酸だけがこみ上げてくることもあります。

食べたものは食道を通って胃に運ばれます。食道の長さは25センチくらいあり、蠕動運動することで、食べたものを一方通行で胃に送り込んでいます。だから、健康であれば、寝転がったままでもものを飲み込めるわけですね。これに加えて食道と胃の境目には筋肉があり、普段はぎゅっと閉じることで、胃に入ったものが食道に戻らないようにしています。ちょうど巾着袋のような構造になっているのです。

胃は常に胃酸を分泌していて、1日の分泌量は2リットルにおよぶといわれています。胃酸は強烈な酸性物質で、食べものが胃に入ると分泌量が一気に10~20倍に跳ね上がりますが、胃の組織は胃酸の攻撃に耐えられるようにできているため心配ありません。

しかし、何らかの原因で胃酸が食道に逆流すると大変です。食道は特別な構造になっていないので、胃酸にふれると胸のあたりに焼けるような不快感があらわれ、ゲップが出たり、ひどいときは戻してしまったりもします。

これが、最近増えている逆流性食道炎です。この原因として、食べ過ぎ、飲み過ぎ、姿勢が悪い、加齢、ストレス、腹圧の上昇などが指摘されています。

腹圧とはおなかにかかる圧力のことです。はい、もうおわかりですね。内臓脂肪がたまると、脂肪が胃を周囲から圧迫します。そうなると、胃がのびのびと蠕動運動を行うことができず、本来なら小腸に送らなければならない食べものと胃酸が行き場を失って食道に上がりやすくなるのです。

胃酸をおさえる薬を飲むのも大切ですが、そもそも胃酸が上がらないようにするには減量が欠かせません。そのうえで、早食いをやめ、食後すぐに横にならないようにするなど生活習慣を正すことで、薬を飲まなくてよくなる人が大勢います。

突き出たおなかで腰痛にも

もう一つが、昨今、国民病といわれる腰痛です。厚生労働省の調査によると、男性の自覚症状でもっとも多いのが腰痛で、女性でも2位でした。腰痛の原因は仕事や加齢、生活習慣、ストレスなどさまざまですが、内臓脂肪の蓄積も見逃すことができません。

背骨は小さな骨が縦に積み重なってできています。頭の重さは個人差が大きいものの、体重の7~10パーセントといわれ、体重60キログラムの人では約5キログラムあります。これだけの重さが真上から背骨にかかるため、背骨は直線ではなく、ゆるやかなS字カーブを描いて負担を分散できるようになっています。

では、内臓脂肪がたまるとどうなるでしょうか。おなかがせり出してくると、重いおなかのバランスを取るために体が後ろにそり返り、背骨の腰の部分が前に突き出します。少し猫背になる傾向も見られます。

図2をご覧ください。左が正常な人、右が内臓脂肪がたまった人です。この状態が続くと背中の筋肉が常に緊張し、コリや張りを感じるようになります。はた目には堂々とした立ち姿に見えなくもありませんが、当の本人は痛くてしかたないのですから、気の毒としかいいようがありません。

妊婦さんの腰痛も同じしくみで発生します。しかし、出産すればもとに戻る妊婦さんと違って、内臓脂肪が自然に出て行くことはありません。それどころか、腰痛があることで、あまり体を動かさなくなって、さらに肥満が進み、腰痛が悪化するという悪循環におちいる人が目立ちます。

内臓脂肪で腹がせり出してくると、バランスをとるために腰に余計な負担がかかる。(図版提供=幻冬舎)
内脏脂肪被视为包括高血压和糖尿病在内的生活习惯病的病因。除此之外,据说积蓄的脂肪会对内脏造成“物理性”压迫,引发便秘、尿频、反流性食道炎、腰痛等各种各样的身体不适。销售突破10万册的畅销书《用最快的速度攻克内脏脂肪》的作者奥田昌子医生将为我们进行解说。

这种疾病的原因也是内脏脂肪?

内脏脂肪是令人意外的疾病病因。常见的便秘、尿频、反流性食道炎、腰痛等,都是因内脏脂肪“附着于腹部”引起的疾病。让我们按顺序来看一下。

由口摄入的食物,在从胃部进入小肠、大肠的过程中,经过消化液的作用被分解,营养被吸收后,剩余的部分从人体排出。此时,如果是一个健康的人,那么行至肠道的食物不会返回胃部,也不会在消化道的各处停滞堆积。会井然有序、毫不迟疑地向着出口单向前进。

之所以能如此,是因为消化道具有多种防止反流的机制。其中非常重要的一项就是蠕动运动。蠕动一词表示蚯蚓和毛毛虫一边让肌肉如波浪一般运动一边前进的样子。人体消化道的壁上也有肌肉,它们像蚯蚓的身体一样运动,将其中的食物运送到确定的方向。

肠道不能自由活动


下腹部的断面图。左侧是腹部,右侧是背部。内脏脂肪增加会压迫其他脏器,引起便秘和尿频。

然而,当内脏脂肪积蓄过多时,脏器与脏器之间的缝隙被填得严严实实,导致肠道无法自由活动。由于一边消化食物一边将其运送至出口的功能受阻,往往容易引起便秘,勉强塞入食物会损伤肠胃。

此外,位于女性下腹部的子宫及卵巢周围容易附着内脏脂肪,因此经常出现便秘。图1的左侧是女性的身体,沿着肚脐的线条纵向切开,从侧面来看,左边是腹部,右边是背部。请想象一下,由大肠一路运送而来的食物,终于向着出口前进进入直肠的情形。如果下腹部有内脏脂肪蓄积,从上方压迫子宫和直肠,那么直肠的运动就会劣化,是否能够理解呢?

图1的右侧是男性的身体。女性的膀胱位于子宫下方,而男性没有子宫因此膀胱的位置略微靠上。经常听到年过40的男性有这样的烦恼,“最近,总会半夜起来上厕所。以前从来不会这样。是不是患了前列腺肥大?”

当然,有这样的可能。前列腺紧贴在男性的膀胱下方,是一个如核桃般大小的脏器,尿液流经的管道贯穿通过前列腺。因此前列腺肿大时会挤压尿道,出现排尿变差,出尿不畅,频繁上厕所等症状。

但是,前列腺肥大这一疾病,虽然有名但其发病率却不高。因前列腺肥大而出现明显症状的50-65岁男性约为15%,65-80岁约为25%。因此,即便因自己经常去厕所感到担心而前往医院诊查,大部分人都被告知并没有患前列腺肥大而就此回家。

这样的人请考虑一下是否有内脏脂肪蓄积。如果内脏脂肪满满地附着在腹部,并从上压迫膀胱,就无法有效蓄存尿液导致起夜。此外,因膀胱受到挤压尿道受阻引起排尿变差,出现与前列腺肥大相似的症状。当然,内脏脂肪也是男性便秘的原因。

胃部受脂肪挤压导致反流性食道炎

已经进入胃部的食物,与胃酸一起回流至食道的情况被称为反流性食道炎。也会出现进食后不久胃酸上涌的情况。

我们摄入的食物通过食道运送至胃部。食道长约25厘米,通过蠕动运动将摄入的食物单向运送至胃部。因此,若是健康的人,即便躺着也能吞咽食物。此外,食道与胃部的交界处存在肌肉,通常它会紧密地闭合,防止进入胃部的食物回流至食道。其构造恰好与荷包近似。

胃部始终在分泌胃酸,据说1天的分泌量在2升左右。胃酸是一种强烈的酸性物质,当食物进入胃部后其分泌量会一下子跳升至10-20倍,不过胃部组织具有抵御胃酸攻击的特性,因此无需担心。

但是,如果胃酸因某些原因反流至食道,情况就会变得十分严重。因为食道没有特别的构造,因此当它遇到胃酸时胸口周围会有灼烧般的不适感,会出现打嗝的情况,严重的时候还会出现呕吐。

这就是最近越来越多的反流性食道炎。据说其原因在于进食过量、饮酒过量、姿势不对、衰老、压力、腹压上升等。

所谓腹压就是腹部承受的压力。是的,相信你已经明白。如果内脏脂肪蓄积,脂肪就会从周围压迫胃部。这样一来,胃部就不能自由地进行蠕动,本来必须运送至小肠的食物和胃酸没有了去处容易上升到食道。

虽然吃药可以抑制胃酸,但是想要避免胃酸上升减少胃酸的量非常重要。此外,大部分人只要改正进食过快、饭后立刻躺下等生活习惯,即使不吃药也能改善。

小腹突起导致腰痛

另一种,就是被称为国民疾病的腰痛。据日本厚生劳动省的调查,男性最常见的自觉症状就是腰痛,其在女性中位居第二。腰痛的原因形形色色,如工作、年龄增长、生活习惯、压力等,但是内脏脂肪的蓄积也不容忽视。

脊柱由垂直堆叠的小骨头组成。每个人的头部重量差异较大,据说占体重的7-10%,也就是说体重60公斤的人,头部重量约为5公斤左右。由于如此多的重量从上施加在脊柱上,因此脊柱并不是一条直线,而呈现出轻缓的S型曲线,这样能够分散负担。

那么,当内脏脂肪蓄积时会出现怎样的情况呢?如果小腹突起,为了平衡腹部的重量身体就会后倾,脊柱的腰部位置就会向前突出。看起来会有驼背的倾向。

请看一下图2。左侧是正常人,右侧是有内脏脂肪堆积的人。这种状态持续下去的话,背部的肌肉会一直处于紧张状态,让人感到僵硬和紧绷。不仅旁人看来其站姿不佳,本人也会因别无选择的疼痛而感到可怜。

孕妇的腰痛也由相同的机制引发。但是,和生产后恢复原状的孕妇不同,内脏脂肪不会自然消失。相反,因为腰痛,不太能活动身体,会导致进一步肥胖及腰痛的恶化,很多人都会陷入这种恶性循环。


因内脏脂肪导致小腹突起,为了保持平衡腰部会承受额外的负担。


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